LC/MSで試験法を設定されるあなた、将来LC/MSでの測定が予定される分析に携わられているあなたに、安心の再現性をお届けします。
LC/MSで塩基性化合物の分析にお困りになられたことはございませんか?
MGⅢでは、LC/MSにおいて酸性条件下の塩基性化合物の分析においてしばしば問題となっていたロット間差とカラムブリーディングの問題を根本から解決したカラムです。ロット間差の原因を除去し、同時にカラムブリーディングを低減することを実現しました。
また、MGⅢでは、充填剤の表面極性をMGIIよりも高めに設計しているため、代謝物や高極性化合物までさらに適用範囲が広がっています。
CAPCELL PAK C18 MGⅢは、酸性条件下における塩基性化合物の保持再現性が高いので、長期間に亘るLC-MSを用いる臨床試験用検査等、GLPで要求される安定したメソッド確立に最適です。
MGII・MGと基剤のシリカは同一ですが、MGⅢでは、より表面極性を高めた設定となっています。この特長から、代謝物等、高極性化合物も含めて広範囲の対象物質に対して適用範囲が広がっています。
また、MGⅢ最大の特長である酸性条件における塩基性化合物の再現性については、成績証明書に酸性条件下でのアミトリプチリンの分析結果を掲載し、あなたのお手元まで安定的な再現性を見える形でお届けしております。
実は、MGⅢの開発は、あるユーザーさまよりいただいたお声から始まりました。
「LC/MSで、酸性条件下で塩基性化合物を分析するとどうもうまくいかない…」
私たちは、先ず、ユーザーさまがお話くださった条件をトレースすることから始めました。その移動相は、決して特別な条件ではありませんでした。もしかしたら、あなたも使用されたことのある移動相条件かもしれません。
その一例として、USPでもカラムの評価指標として指定されている強塩基性化合物のアミトリプチリンをサンプルとした例を図1に示します。移動相は、LC-MS分析で汎用される0.1vol%ギ酸含有水/メタノール系を用い、アイソクラティック条件にて測定しています。LC/MSではグラジエントにて測定されるケースが多く、もしかしたら、あなたは、まだ、お気付きになられていない現象かもしれません。
実際には、図1に示したようなロット間差が認められ、これがロット間差以外にも何らかの影響を与えていることを推測し、ここからMGⅢの開発がスタートしました。
なぜ、これまでこの差を事前に確認できなかったか?
次に、私たちは自分たちの評価系に立ち返り、中性化合物(ナフタレン)で確認できなかった保持の変動が塩基性化合物(アミトリプチリン)にて確認されることを突き止めました。
そこで、この現象が起こる原因を合成工程に遡り徹底的に究明し、充填剤合成の段階にてこの原因を根本から排除したカラムCAPCELL PAK C18 MGⅢを開発したのです。その結果、MGⅢでは、図3に示すように安定的な保持・ピーク形状が得られるようになりました。
MGⅢでは、安定的な再現性を、酸性条件下におけるアミトリプチリン分析結果として成績証明書に掲載することであなたのお手元までカラムと一緒にお届けしています。
LC/MSに限らず、酸性条件下での測定は増えてきています。長期間に亘る臨床試験用検査やGLPで要求される安定したメソッド確立に、是非、ご使用いただきたいカラムです。
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LC/MSでご使用いただくカラムでもうひとつ課題となっていたのが、カラムブリーディングという問題でした。LC/MSで、特に高感度検出領域において、カラムブリーディングが、イオンサプレッションを招くことにより、正しい感度が得られないケースが散見されていました。CAPCELL PAK C18 MGⅢでは、このカラムブリーディングの低減も実現しています。LC/MS用スタンダードカラムとして安心してご使用いただけるカラムです。
自社内指定条件におけるLC-MSのバックグラウンドをTICで示しました。大阪ソーダカラム間の比較において、CAPCELL PAK C18 MGⅢでは大幅な高感度検出領域でのバックグラウンド(ブリード現象)の低減に成功しました。
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カラムからのブリードに関しては、質量電荷比の近接する成分による妨害のみならず、目的成分のイオン化効率に悪影響を及ぼす影響が示唆されています。MGⅢの開発にあたってはこのイオン化効率への影響を精査に評価し、製品に反映しています。
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MGⅢでは、中極性カラムのなかでも充填剤の表面極性を高めた設計となっているため、高極性化合物の保持・分離にもその能力を発揮します。
各種ODSカラムの水リッチな条件下での再現性を確認しました。まず、未使用のカラムでデータ取得後(黒線)、次いで約15時間通液を止めた後、再度同様の条件にてデータを取得しました(赤線)。MGⅢカラムは、有機酸に対し適度な保持・良好な分離を与えました。また、送液を止めた後に取得されたデータも大きな保持の短縮は見られず、極性化合物の分析における良好な再現性を示しています。UG120カラムについては、元来が低極性カラムと謳っておりますので、本分析には適さないカラムと言えます。
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CAPCELL PAK C18 MGⅢ(粒子径3µm、5µm)には、カラムとしての検定クロマトグラム(カラムレポート)の他に、GLP/GMPサポートカラムとして充填剤としての成績証明書をカラムに添付しております。こちらには、酸性条件下におけるアミトリプチリン分析結果も掲載しております。
長期間に亘る臨床試験用検査やGLPで要求される安定したメソッド確立の際などは、「ロット違いの3本」とご用命ください。3ロット出荷で対応させていただきます。あなたの安心できる条件設定をサポートいたします。
MGⅢの特長をそのままに、50MPaまで耐圧を向上させたカラムです。
LC/MSだからこそ実現したいハイスループット分析に、是非、ご活用いただきたいカラムです。
官能基 | 粒子径 (μm) |
細孔径 (nm) |
比表面積 (m 2/g) |
C% | 密度 (µmol/m 2) |
使用pH 範囲 |
USP |
---|---|---|---|---|---|---|---|
オクタデシル基 | 2 | 10 | 300 | 15 | 2.4 | 2~10 | L1 |
オクタデシル基 | 3 | 10 | 300 | 15 | 2.4 | 2~10 | L1 |
オクタデシル基 | 5 | 10 | 300 | 15 | 2.4 | 2~10 | L1 |