ポリマーコートでは、シリカ表面全体をシリコーンポリマーの単分子膜(膜の厚さ約7Å)で被覆してシラノール基を封鎖します。一方、一般的なエンドキャップはアルキル基を付加した後、未反応のシラノール基をアルキル基の短いシリル化剤(トリメチルシリル化剤等)で封鎖しています。
シリカ(SILICA)はポリマーコートを施していません。
サンプルのクリーンアップの度合いにもよりますが、カラムに吸着する不純物の多いサンプルの場合には、ガードカラムの使用をおすすめします。ガードカラムには分析カラムと同じ充填剤が充填された内径の近いカラムを用いてください。
HPLCで測定される化合物のうち70%近くの化合物がC18カラムで分析できるといわれています。ファーストチョイスカラムとしては、シラノールの影響を最も抑え、疎水性と表面極性のバランスに優れたCAPCELL PAK C18 MGIIをおすすめします。また、アプリケーションライブラリーにて似た構造のサンプルのデータをご参照いただくことも有効です。WEBSITEお問い合わせ窓口でもご相談を承っております。
実は、C18カラムでの分離には実は様々な作用が働いています。そこで、弊社では、それらの作用を簡易評価法によりパラメータ化することにより各カラムの特性を考察しています。標準的な10種の化合物を用いて、疎水性、水素結合性、表面極性、イオン交換性、配位結合性、平面認識能の6つのパラメータを算出し評価します。ODSカラムの作用で最も基本的な性質は、疎水性相互作用です。疎水性相互作用は充填剤の炭素含有量に依存します。カラム炭素含有率が大きくなることで、保持が強くなり、一般的に分離が良くなります。
しかしながら、その他にも充填剤の表面極性やシラノールの有無も分離やピーク形状に影響を与えますので、分析目的に合わせて適したカラムを選択する必要があります。理論段数については、測定装置や測定化合物、測定条件、充填剤粒子径などによっても大きく影響を受けます。特に、粒子径に関しましては、粒子径が小さいほど理論段数が向上しますが、同時に測定時の圧力が上昇するという現象がみられます。耐久性の観点からは低圧で使用できることが望ましいのですが、分離を追及する必要がある場合には圧力を犠牲にしても理論段数を優先するケースもあります。
このように、分析の目的に応じて、優先する項目を設定していただきカラムを選定いただくことになります。なお、弊社では、ご希望があればお客さまの会社にお伺いして、上記内容のインハウスセミナーを開催しております(通常10人~20名くらいで行っております)。
カプセルパックシリーズは、全体的に測定圧が低いのが特長となっています。中でも、使用時の圧力が低いカラムは、CAPCELL PAK C18 AQタイプ、UGタイプ。C18カラムではありませんが、CAPCELL PAK C8 DDタイプも圧力が低いカラムです。
内径0.3㎜、0.5㎜、長さ150mmを標準サイズとしてご用意しています。ぜひ、ご相談ください。なお、ご注文の際にはインレットとアウトレットのサイズ(1/16あるいは1/32インチ)をお伝えください。
高分子量(分子量10,000以上)のタンパク質では、細孔径が30nmのカラム(ワイドポアカラム)をおすすめします。また、タンパク質の分析では、アルキル鎖が長いほど耐久性が向上し、アルキル鎖が短いほど回収率が向上する傾向にあります。大阪ソーダでは、タンパク質・ペプチド分析に適した保持を示し、吸着が少なく、耐久性を兼ね備えたProteonaviをご用意しております。なお、低分子量のタンパク質であれば、12nm、10nmの細孔径のカラムで問題なく分析できます。TFAを加えた酸性条件で、ご使用いただく場合には耐酸性に優れたCAPCELL PAK C18 ACRもおすすめです。
別途、ご相談ください。全てのご要望にお応えすることは出来かねますが、特注でご対応できるサイズもございます。