大阪ソーダでは、塩素をベースとして生み出されるアリルクロライド(AC)、エピクロルヒドリン(EP)と、これらを主原料とする機能化学品群を「AC・EPチェーン」と呼び、中核事業と位置づけています。「AC・EPチェーン」は、その際立った物質特性により、幅広い産業分野で必要不可欠な素材として高い評価を得ています。
大阪ソーダの強みは、出発原料である塩素、アリルクロライド、エピクロルヒドリンから機能化学品まで、自社で作り出す一貫体制にあります。生産・品質・コストを最適化できることが、「AC・EPチェーン」の高い競争力を可能にしています。
かせいソーダは、電気分解により塩素と同時に生産されます。そのため、ソーダ電解事業を行う化学メーカーでは、かせいソーダと塩素の両事業で利益を生み出すバランス経営が重要となります。
大阪ソーダグループは、国内第4位のかせいソーダ製造能力とAC・EPチェーンをはじめとする安定した塩素の消費先を持っています。
また、かせいソーダを含めた全ての製品のコスト競争力を高めるために、2003年度に始まった第1次中計から、原燃料の使用率削減、回収エネルギーの有効活用などのコストダウンを推進しています。一方で、塩素を出発原料とする機能化学品の拡大強化を図ることにより塩素事業の付加価値を増大させ、両事業の相乗効果で成長を遂げてきました。
大阪ソーダは、ダップ樹脂の戦略性、独創性、市場占有性が評価され、経済産業省「グローバルニッチトップ(GNT)企業100選」に選ばれました。
この賞は、ニッチな市場において、ブランド確立とシェア拡大を図ると同時に高水準の利益を確保し、トップメーカーとしての地位を築くという成長のシナリオに取り組んでいる企業を認定、顕彰し、その知名度の向上や海外展開を支援することを目的に、経済産業省が日本再興戦略の一環として2014年に新設したものです。
このたび選ばれたダップ樹脂は、大阪ソーダ独自の重合、精製技術により生産効率の向上はもちろん、高品質かつ安定的な製品供給を可能としており、世界で唯一、大阪ソーダが工業的に生産を行っている製品です。
近年、特に環境に優しいUVインキの性能向上に貢献するほか、建材や高度な品質レベルが要求される電子部品など、幅広い産業分野で採用され需要が拡大しています。